« 公民権委員会の予算カット | メイン | Jay Z、 Outkast、Kayne Westの影響力 »

41 Shots

ニューヨーク市長選の予備選挙が本格化してきた。共和党は現職のブルームバーグが指名されるのがまちがいないが、民主党の指名争いはかなり激しいものになりそうだ。

そんな折、1999年に、まったく武器は所有していなかったのにもかかわらず4名の警官から合計41発の弾丸を受けて、何の罪も犯していないのに殺害された「アマドウ・ディアロウ殺害事件」に対するある候補の発言が波紋を呼んでいる。

この事件は、ブルース・スプリングスティーンが、警官の暴力への抗議の意を込めて、"41 Shots"という曲にしてレコーディング、ギター1本の弾き語りでコンサートで歌っているものである。


このとき、4名の警官に対しては無罪の評決が下ったのだが、そのときの抗議は極めて激しいものだった。そのなか、Fernando Ferrerという名の政治家は、抗議を行っている市民のなかに参加し、銃撃を犯罪だと公言していた。

それが、今回の選挙戦を前にし、前の行動を否定、警官の行動は犯罪ではないと言い始めた。

それに怒ったのがニューヨーク在住のアル・シャープトン牧師。

ところが、フェラー候補の真意は、前回の予備選でシャープトンから支持されたことがかえって白人の反感を買い、結局選挙に敗北したというところにある、という。
4
だからシャープトン牧師の抗議は、彼が待っていたものなのだ。

かかる政治家が候補として指名された場合、それはアメリカ社会がいかに保守化したのかを示している。

1999年でもかなり保守的だった。異常な警官の暴力が無罪になるのだから…。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fujinaga.org/bin/mt-tb.cgi/112

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2005年04月09日 22:27に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「公民権委員会の予算カット」です。

次の投稿は「Jay Z、 Outkast、Kayne Westの影響力」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34